私は自己紹介の中でもこの全身性エリテマトーデス(以後:SLE)という病気に罹患していると書きましたが、この病気について少し詳しく書いていこうかと思います。

SLE(S:systemic L:lupus E:erythematosus)。systemicというのは全身のという意味で、この病気が全身の様々な臓器に多彩な症状を引き起こすことを示しています。lupusはラテン語で狼を意味し、lupus erythematosusは皮膚にできる赤い発疹が狼に噛まれた痕に似ていることから名づけられたそうです。

全身倦怠感や発熱、関節痛や皮膚症状、腎臓や肺など内臓の症状とこれらが一度に起こったり、経過とともに少しずつ起こったりとどのように変化していくかは誰にもわかりません。また、原因もわかっていません。

日本にはSLEの患者が約6~10万人いるといわれています。しかしこの数は医療機関を受診した人の数なので、受診していない人を含めると、この2倍はいるのではないかといわれています。日本全国でざっくり1000人に1人くらいの割合で罹患しているといえます。また男女比でいうと1:9と圧倒的に女性の割合が多く、発症年齢も20~40歳くらいの方に多いといわれています。

発病の原因はわかっておらず、特効薬なども存在しません。自分自身の身体を免疫系がなぜか攻撃してしまう病気です。なので、この免疫を薬によって抑えています。しかし、本来免疫とは細菌やウイルスから身体を守るためにあります。それを薬によって抑えてしまっているので、どうしてもほかの病気にかかりやすくなってしまいます。しかし、薬を飲んで免疫を抑えなければ自分で自分を攻撃し、内側から勝手に壊されていきます。なんとも厄介な病気です。

ここまでSLEとはなにかについて書いてきました。ここからは私が発病してから現在に至るまでを書きたいと思います。

私自身はこの病気がわかったのが小学3年生の夏で、今年で発症から20年になります。わかったきっかけは学校の尿検査でした。蛋白の数値が高かったため、再検査に呼ばれ、市民病院へ行きました。その後の記憶ははっきりとは覚えていませんが、市民病院で数日間入院したのちに、もっとしっかりと調べるため横浜の病院へ転院しました。そして1年ほどはほとんど外泊もできずに入院していたと思います。その後月に1度、週に1度と外泊できるようになり、小学5年生くらいからは学校に通えるようになったと思います。

しかし、この病気は日光にも過敏に反応し、すぐに発疹ができたり熱がでるため、体育の授業を制限されたり、好きだったサッカーも辞めることになりました。その後小学6年生の夏に父の仕事の関係で渡英し、むこうではサッカーができることになりましたが、気まぐれに症状が悪化し、その都度入院したり薬がふえたりと振り回されたことを覚えています。

今に至るまで何度となく症状の増悪と緩解を繰り返し、そのたびに入退院もしました。そのせいか入院には慣れ、多少のことでは動じない精神力も身につきました。

私は薬を飲んでいれば今のところ日常生活に問題はありません。しかし、今後も今までと同様かはわかりませんし、薬の副作用がどのような形で今後身体に現れてくるかもわかりません。

しかし、今はとにかく学んだことを活かして、一人でも多くの方に日常生活をよりよい形で送っていけるお手伝いをしたいと思っています。そのためにもまずは自分で実践し、そのよかったところだけを治療院へ足を運んでくださった方に還元していきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございます。